vol.3 日本独特の“陰徳”で草刈りに励む奥野貞男さん│ハチポ(いきいきシニアのオンパレコラム!)

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市民コラム

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いきいきシニアのオンパレコラム!

コラムニスト:吉永 鴻一さん(八王子市在住)
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■コラム紹介:
このコラムでは、いきいきと社会貢献や趣味を楽しんでいるシニアの人(たまには団体)を、取材して、市民に紹介することにより、まちに「元気」を伝播していきます。いきいき暮らしているシニアの紹介オンパレード!という意味で、いきいきシニアのオンパレ・コラムとしてみました。

vol.3 日本独特の“陰徳”で草刈りに励む奥野貞男さん

2008年10月30日

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「別に、趣味というほどじゃないんだけど、いつのまにか10年以上たってしまったんですよ・・・」。端正な横顔に晩夏の真っ赤な夕日を浴びながら、奥野さん66歳(千人町在住)は、草刈機をいとおしそうに撫でる。

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「ビュンビュ~ン」と軽快な音をはこびながら、年に幾度も、淺川の土手の長い一角の草を刈るさわやかな姿は、知る人ぞ知る! 

幾十年間も鎌で土手の草刈りを続けていた近所の老夫婦の、ご主人が亡くなられた11年前から、奥様のお手伝いを始めたのがきっかけ。親切は親切を呼ぶ! その後も、鎌を使って草刈りを続けてくれる奥野さんに、感謝の気持ちを込めて、まちの方々から金一封と感謝状が届けられた。早速ご自分のお金をプラスして草刈機を購入。手入れできるエリアが飛躍的に増えた。

小さな親切は土手の草刈りだけにあらず。五月橋の周りの土手の百mを越す霧島ツツジと大紫ツツジの手入れがこれまた素晴らしい!十数年前は、クズの木が覆って荒れ放題だったとか。秋の時期もきれいに刈られて見事だが、サクラが散った4月の連休のあたりは、ツツジ見学に訪れる市民ファンが多い。

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昔は、実におおぜいの人々が、誰に頼まれるまでもなく、自分ができることをして、他者が喜ぶような小さな親切を繰り返したものだ。まさに大和民族の遺伝子として脈々と流れている、世界に誇るべき行為が“陰徳”。

自他を、極めてさわやかな心地にさせてくれる“陰徳”。隠し通してもバレてもどちらもよい。その行為は、次世代に伝承したい最大クラスの日本文化のお宝である。

今日もまちなかでシニア層を筆頭に、様々な“陰徳”が実践されているに違いない。小さな親切の伝播が、閉塞感に覆われた日本を救う大きな推進力になるだろう。日本人は日本の良さをもっと見直して、世界に堂々と発信すればいいのだ。
汗を拭う奥野さんの見事な白髪の向こうで、夕日がうなずいて、さわやかに笑ったような気がした。

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